HELYX
F1カーのコーナリング時のタンク内ガソリン移動をシミュレーション
- HELYX
- 流体解析
HELYXを使用したF1カーのコーナリング時のタンク内ガソリン移動のシミュレーションです。
VOFソルバーによる燃料タンクのスロッシング解析の事例です。2つの燃料タンクがあり、タンクの間にはドアが2つあります。ドアの開閉にGIB移動境界を使用しています。タンク内には壁に叩きつけられる流体力を減らす目的のバッフルがあります。タンク上部には2つの大気開放口があります。コーナリングによる追加加速力を考慮しています。満タンの左のタンクからコーナリングによりガソリンが左から右に移動する様子が確認できます。乱流モデルはSST k-ωモデルです。メッシュはhelyxHexMeshで作成し、約100万セルです。
GIB法とはENGYS社が開発した内部境界手法です。流れ場の中の移動物体をシミュレーションする方法としては、イマースドバウンダリ、アダプティブメッシング、オーバーセットなどの手法がありますが、それぞれに課題があります。それらの課題を解決する方法として、ENGYS社ではGIB – Generalized Internal Boundaries – を開発しました。この手法では完全に閉じてしまうバルブ流れ、非円形領域の回転、計算領域に接触したり、飛び出るようなモデルにも対応が可能となります。自由表面(VOF)との組み合わせ、移動するINLETのモデル化もできるようになっています。