PyroSim
本能寺焼失シミュレーション
- PyroSim
- 火災解析、人流・避難解析
これは、PyroSimを使用した火災再現シミュレーションの事例です。歴史家が想定した着火のシナリオをもとに、本能寺客殿の火災をFDS(Fire Dynamics Simulator)によるシミュレーションで再現したものです。
本能寺は現存しないため、同時代に建造された同等の建造物を参考に本能寺客殿の構造を三次元CADソフトウエアSOLIDWORKSで復元し、このCADファイルをFDS専用のプリプロセッサPyroSimにインポートして火災シミュレーションの形状モデルを作成しました。
木材の着火温度を代表的な260℃に、着火後の燃え広がりは床、畳、柱、屋根などの部材毎にパラメータを推定して設定しています。5か所の着火点を設定しています。
作成したシミュレーションモデルをワークステーションで実行すると数週間を要するため、計算領域を144の部分領域に分割し、FOCUSスパコンを用いて並列計算を行いました。FOCUSスパコンFシステムで144コアの並列計算を行うことにより、建物全体を10cmのメッシュセル解像度で着火後約8分間のシミュレーションが約17時間で計算されました。