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Signal Processing 信号処理の事例

心肺蘇生中の心電図波形解析に基づく除細動適用波形の検知
DADiSP 心肺蘇生中の心電図波形解析に基づく除細動適用波形の検知
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突然の心停止は,多くの場合,心室細動などの重症不整脈が原因であり,このような重症不整脈には,出来るだけ早期の除細動(電気的除細動) が有効であることが知られており,空港,駅,大学等の教育機関などにAutomated External De brillator (AED) が設置されている。また,心肺蘇生法( CardioPulmonary Resuscitation (CPR.) ) の標準的なガイドラインを提供しているAHA (米国心臓学会) ガイドラインでは,「絶え間ない心臓マッサージ」を重要な基本コンセプトとしている。すなわち,心肺停止患者に対する蘇生処置の要点は,「絶え間ない心臓マッサージ」と「早期の除細動」である。しかしながら,この除細動を適用すべき心電図波形が出現しているか否かを判断するためには,いったん患者からすべての医療者が手を離し,かつ外部からの人為的な刺激を排除して波形を確認するという作業が必要である。心肺蘇生法の標準的なガイドラインを提供している2005 年のAHA ガイドラインでは,5 サイクル(約5 分)ごとの心リズム,および心電図波形のチェックを定めているが,当然のことながら,この方法に従うと,この時間の周期で一定期間の心臓マッサージの中断を余儀なくされることになり,同ガイドラインの最も重要な基本コンセプトである「絶え間ない心臓マッサージ」を阻んでしまうという重大な内部矛盾に直面する。

キーワード:心電図波形/絶え間ない心臓マッサージ/除細動/リアルタイム表示/早期認知システム