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Technical information (Column)技術情報(解析コラム)

2024.02.19

放熱設計(熱設計)と CAEの話

放熱設計

車載機器、5G通信機器、携帯端末機器等をはじめとするIOT技術により私たちの生活は一昔前と比べて大きく変化しました。これらを支える半導体技術の進化は目覚ましいものがあります。

しかし、その一方でCPUやパワーデバイスの高性能/高出力化と小型化による発熱密度の上昇は熱問題に直結するため、電子機器の放熱設計の難易度・重要性は益々高まっています。

放熱設計という観点では、強制空冷・水冷による高効率冷却が採用できる製品群とスマートフォン等のように小型化が求められFANやヒートシンクを使った放熱が難しい製品群という冷却形式の2極化が進んでいるように感じます。それぞれに放熱設計上の着目点があり、前者では流路設計(圧損低減、流速、流量等)が冷却上の重点ポイントとなり、後者ではプリント基板や筐体、TIMへの熱伝導経路と低熱抵抗化が重点ポイントとなります。

厳密な温度計算は手計算では困難なため、CAEの出番となりますが・・・
電子機器のCAE熱流体解析を行う際、プリント基板や電子部品は等価モデルへの置き換え行う代表選手と言えます。CAEはモデル作成、条件設定を行うと途中でエラーが出ない限り、何かしらの結果を出力してくれます。言い方を変えると誤った条件設定、不適切なモデルだったとしても解析結果が出力されてしまいます。 そのため、
 ・適切なモデル、条件設定が出来ているか?
 ・解析結果をどう判断するか?
という部分が非常に重要になります。

こういった見極めを行うためにも、ノウハウ、データの蓄積は欠かすことが出来ません。
特定の担当者だけがCAEを使っているということはありませんか?
実測結果からのフィードバック・解析結果との照合は実施出来ていますか?
具体設計の後工程で特定の担当者がCAEを実施して、結果を確認するだけではCAEを十分に活用しているとは言えません。

CAEをより効果的に活用していただくためにも、より多くの設計者の方が以下の3STEPを実践できるようにしていくことが肝心です。
 STEP1:放熱設計(熱設計)熱設計に関する基礎知識(流体工学・伝熱工学のほんの一部分)の習得
 STEP2:CAEツールの操作方法/ノウハウの習得と実行
 STEP3:結果の纏め方~実測結果との照合

CAEソリューションズでは、設計者向けから解析専任・研究開発向けまで幅広い流体解析ソフトの取扱い、各種セミナー、トレーニングも提供していますので、ぜひお気軽にご相談ください。